陸運局と廃車手続きは切っても切れない関係

私は「お人よし過ぎる」とか「いい顔しすぎ」とか言われることが多い。「そこまで利用されているのにどうして何とも思わないの!?」とか「もういい加減に目を覚ましなよ」とまで責められることもある。私が悪いことをしたわけじゃないのになあと思いつつ、原因である彼女を私が憎めないことも、私は知っている。

彼女とは私の幼馴染のことだ。幼稚園に入ったときからずっと一緒で、気づけばいつも隣に彼女がいたような気がする。勝気で喧嘩っ早い彼女と、おっとりしていて争い事が苦手な私は全く正反対の性格だったけれど、だからか彼女にとって私は居心地がよかったようだ。でもおもちゃで遊ぶときは彼女の気に入ったおもちゃで私はあそばせてもらえなかったし、ケーキが二つ出されれば当然大きい方が彼女のものだったし、と完全にその頃から主従関係ができていた。

その関係は中学に入ってさらにエスカレートし、私が他の誰かと仲良くしようとすると邪魔をしてきたし、彼氏ができそうになると奪われたりもした。
(参考:家族で自動車の廃車について真剣に話し合いました

彼女のせいで泣いたこともあったけど、私はそれでも彼女を憎むことはできなかった。

今でもそう。彼女が購入した車の廃車手続きを私がすることになった。「そんなの自分でやらせなよ」という私の友達の助言は正しいんだろう。でも私は彼女のお願いを無碍にはできないのだ。

廃車手続きをしていたら、私の他にもたくさんの人が廃車申請をしに来ていることに驚いた。当たり前だけど、陸運局と廃車手続きは切っても切れない関係で、何だかそれは私と彼女の関係にも似ているなと思った。隣や後ろにいる人たちにも私にとっての彼女のように切っても切れない関係の人っているのかな…。私は書類を待つ間、ぼんやりとそんなことを考えてしまった。